2015.07.05 荒川の濁りと雨量についてのメモ
梅雨の影響でなかなか釣りに行けず、それなりにフラストレーションが溜まっているスロイスです。
そんな中、家に引きこもってあれこれしていたら、この時期に丁度良い面白いデータを見つけたのでご紹介。
(既にどなたかのブログ等で紹介されていたら二番煎じですみません)
国土交通省国土技術政策総合研究所 「道路環境影響評価の技術手法 7.水質 7.4 切土工等,工事施工ヤードの設置,及び工事用道路等の設置に係る水の濁り」に関する参考資料
タイトルだけ見ても河川の工事に関係する資料ぐらいにしかわかりませんが、荒川の中流域付近で釣りをしている皆さんなら少しは関係しそうなのが項目4の「河川における浮遊物質量(SS)と濁度の関係」(PDF形式なので注意)
文章だけ見ても専門用語ばかりなのでなんとなく水のにごりについて書いてあるだけっぽですが、この資料良い具合に観測点の1つとして荒川の南畑の観測所が選ばれています。
で、見ていただきたいのは一番最後のページの左上の図。
(国土交通省国土技術政策総合研究所の資料よりコピー)
いまいち見にくいですが、荒川の雨量と濁り(濁度)の関連図
青が雨量、赤線が南畑観測所の濁度、緑線が笹目橋の濁度。
さらに資料から引用すると
濁度と雨量の関係は、河川により違いがあり、大きく3つのパターンに分けられる。
・降雨後、直ちに濁度が上昇する(久慈川、小貝川、渡良瀬川、荒川の南畑、多摩川)
・降雨後、時間が経過してから濃度が上昇する(利根川)
・降雨に関係なく、濃度が上昇する(荒川の笹目橋)
笹目橋の観測所は汽水域である事から潮位の影響で濁度が上下しているようですが、南畑については大雨が降ってから半日から1日後に濁度が急上昇しています。
以前このブログでも「2010.07.26 大雨の影響メモ」の記事で、観測所の値や当日釣りに行っていた皆さんのブログの記事を参考に簡単に書いていますが、雨の降り始めから濁度や水位が上がりきるまでに概ね6時間ぐらいの時間差がありました。
さらに濁度が100近くになった場合、大雨が降る前の濁度に戻るまでに6日間ぐらいかかっているのが分かります。
雨の降った場所や量によって値は変化すると思いますが、国の機関が調査した資料なので私のブログで適当に調べた値より遥かに信頼性は高いはずです。
梅雨や夏場のゲリラ豪雨や台風など、まだまだ大雨が降ることがあると思いますが、何かの参考にでもなったらと思います。
ちなみに値の変化といえば南畑の水位観測所の濁度がここ数年下がったような気がします。
以前なら濁度50ぐらいに感じる濁りでも、観測所の値だと濁度25ぐらいだったり・・・
なお手前味噌ではありますが「荒川の濁りをチェック」っていう、当時の南畑観測所の値と当日の水の画像を比較した記事もありますので、そちらもよろしかったらどうぞ。
2015.07.05 | 釣りメモ | Comments(4) | Trackback(0)
